2013年9月7日土曜日

古楽器演奏会。

昨夜はフランス・ブリュッヘンの次世代を代表するエヴァ・レジェーヌさんのコンサートに知人のリコーダー奏者もジョイントするということもあり、足を運びました。
 
左の写真は私が小学生の頃、父がよくかけていたブリュッヘンのレコード、ヘンデルの木管のためのソナタ全集。
 
そのブリュッヘンのお弟子さんの演奏を間近で聴くことになるとは、何だか不思議な感じがして、感激してしまいました。
 
体の中を空洞にして余計な力が抜けている様子は、自由自在に音楽を楽しんで吹いているようで、とても軽やか。
 
1700年代のガンバは300年弾きこんだ歴史を感じさせる重厚で気品溢れる音で、ヴァイオリン属ではなく、6本ある弦に、4度と3度の楽器というだけあって、ギターの仲間だということがわかるような気がする。

重音やアルペジオが多く、ギタリストにしてみればちょっと演奏意欲をそそられる感じですね。
 
チェンバロはイタリアのもので音域が狭い可愛らしいものでした。
 
子供の頃にレジェーヌさんの録音を真似て夢中になって吹いていたというリコーダー奏者の吉嶺氏は、レジェーヌさんの隣でまるで童心に返ったかのように無邪気に演奏していたのでした。
 
時を経て、このような音楽の出遭いがあるのは、なんとも人生とは素敵なもの。
 
"C'est La Vie." なのでした。
 
  

2013年9月4日水曜日

フランス語と音色の関係について。

最近まだ始めたばかりだけど、フランス語を教え始めてハッと気付かされたことがある。

それはフランス語の母音の多様さをあらためて考えた時に、これはもしかしたら私がギターを弾く時、音色の変化にこだわっている事と何か関係しているのかもしれないと思った。

母音が鼻母音も含めて16種類もあると言う事は、それだけ発音が微妙で変化に飛んでいるということ。それをフランス留学中に浴びるように聴いて話したことで、体の中に沁みわたりギターの音で無意識に再現しようとしていたのではないかと。。。

タッチやアタックの角度を微妙に変えることに没頭するのは、きっとその16種類の母音が影響しているのかもしれない。それを声だけでなくギターでも発音、表現しようとしていることに今になってやっと気づきました。

時に耽美的だったり、ふくよかだったり、奥行きがあるけど曖昧な音色だったり、またRのようなノイジーな音だったりするのは、「そこで必要」だと思っているからやっているわけで。それはもちろん様式や曲想によって、こだわり方が変化してくる。

そんなことに気付くと、音楽もフランス語もまた一層、楽しさが増してくるのですね。。。