6才よりクラシックギターを始め、高校2年在学中に初のソロリサイタルを開催。パリ・エコール・ノルマル音楽院ギター科演奏課程修了。ウィーン国立音大教授K.ラゴスニック、A.ピェルリ各氏に師事。 ヨーロッパ・クラシックギターコンクール第2位。山陰ギターコンクール第1位。長崎ギターコンクール第1位。名古屋ギターコンクール第2位。全国各地13か所、ロンドン、パリ、ポルトガルにて通算25回のソロリサイタルを開催する。 Fl.赤木りえ、M.グローウェル、Vn.大谷康子、会田桃子、G.レオナルド・ブラボー、Jazz Pf.石井彰、Vo.中孝介各氏と共演。クラシック~ポピュラーまでボーダーレスに活躍する。1st CD「ANO ZERO」2ndCDブラジル音楽作品集「Stone Flower」をリリース。みやまコンセール協力演奏家。現在、鹿児島市内の教室にて後進の指導にもあたる。地元のテレビ局をはじめ、日本テレビ、NHKなどに出演。鹿児島を拠点にしながらGGサロンコンサートに数回に渡り出演、現代ギター、CDジャーナル、ザ・フルートなど音楽専門誌にも多数記事が掲載される。
2015年5月3日日曜日
皮膚で音楽を聴く。
人間の腸は第2の脳、皮膚は第3の脳と言われている。
今思いついたのですけど、人は何故ライヴに出掛けるのか、ということ。
空気の振動を体全体で感じて、皮膚でも音楽を聴くことにより、より心地よさを感じるからじゃないだろうか。
当たり前のことのようだけど、人間は耳だけではなく、皮膚でも音楽を聴いていると科学的に証明されたのだから、この事について改めて考えても良いのではないだろうか。
12年前にMAレコーディングスから1枚目のCDをリリースしたけど、その際にライナノートにこんな事を書いている。イタリアのサン・レモ近くの無人駅で、どうしてもそのドーム型のどこまでも高い天井の石造り(当たり前だけど)の建物の響きを確かめたくて、電車を待つ間ギターを弾いた時のことを綴った文章。
「空気の塊がザーッと皮膚に押し寄せてきて、その空気の振動が淡い光となって細胞の一つ一つに沁み渡っていく。耳で聴いているのに、音全体に体が包み込まれているようなその体験は後に自分の音に対する概念に影響することとなる。」
これは経験によって学んだものだけど、人って科学的に証明された、と言うとそこで初めて信じるんだな。
また、こんな事にも気がついた。これはもう随分昔に気付いていた事だけど、「虫の声」。日本人は虫の声を音楽のように右脳で聴くらしいけど、西洋人はノイズとして左脳で聴くらしい。
そこで考えてみた。日本の伝統音楽では例えば琴を演奏するときには、ふすまや戸を全部開け放って、風を感じながらあるいは虫の声や小鳥のさえずり木々のゆれる音を感じ、自然と一体になって演奏していたわけだけど、もしかしたらこの事が「虫の声を右脳で聴く」ことと関係しているのではないか、と自論ですけどここ20年程の間思ってきました。
私も自然の中で弾いてみたい。
上高地のおサルさん達20名限定でミニコンサートを開くとか。これは椅子が一つあれば実現出来るものね。