2011年、3.11の東日本大震災のときに、とっさに思ったこと。
それは、私達音楽家に何が出来るのか。あの時には、ただただ自分に出来る許容範囲内で、本当にわずかなことだったかもしれないが、考え、走り回った。
そして次に思ったことは、これからの音楽の方向性だった。
自分自身への問いも含め、今までの音楽の在り方は何かとても違和感を感じるようになった。いや、私は最初から違和感があったが、生きていく為に妥協してきたのかもしれないと思う。
やはり、芸術は人の為にあるものだ。だからと言ってただわかり易い安易な曲をやればいいというわけではなく、新しいものを生み出しつつも、クラシックを知らない人も、ギター音楽って何?という人にも、心の中へスーッと温かく入り込んでいく音楽をやりたいな、と震災以降思うようになったのだ。
もちろん、音楽学生やマニアのことも考えている。すごく考えている。真剣に考えている。
だけど商業主義の上辺だけの音楽はもう終わりにしたい。
震災後、誰もが何もかもが行き過ぎた、と感じたと思う。自然破壊や社会の在り方、家族の大切さなどあらためて考えたのではないか。しかし皆忘れている。音楽も行き過ぎていたと思わなかったのだろうか。。。
これからは、どのように音楽を通して人とコミュニケーションしていくか、模索中だ。