2019年9月25日水曜日

ミロンガとハバネラ。


ピアソラを弾き始めたのは25年ほど前でした。

特にピアソラ自身の演奏を参考にすることもなく、すんなり体に浸透したのは、もしかしたら子供の頃に弾いていたハバネラのリズムやジャズが関係するのかも、そんな事をふと思いました。

20年ほど前にコンクールでピアソラを自由曲に選んで1位になった事があり、客席にいらした学生の方に「ピアソラをどうアプローチしたら良いか教えてほしい。」と聞かれたことあるけれど、幼いころからクラシック以外にジャズやラテンを聴いてきた私には、論理的に説明することは出来るけれど体得するしかない、と思ったことがあります。

リズムって言語も関係するけれど、結局体で覚えるしかないのではないかな。

フランスのコントルダンスがハイチへ、フランス革命によって逃げる先がスペイン領キューバ、そしてキューバでコントラダンサからハバネラへ発展して、その後アルゼンチンの港町、ブエノスアイレスに入り、ハバネラが変形してミロンガに。

アルゼンチンで生まれてニューヨークで育ち、その後フランスへ留学した、スペイン語を話すピアソラが前衛タンゴを創った先に、タンゴの歴史のルーツを彷彿とさせ、同時に自然な成り行きだと思わせるのは面白い流れですよね。