6才よりクラシックギターを始め、高校2年在学中に初のソロリサイタルを開催。パリ・エコール・ノルマル音楽院ギター科演奏課程修了。ウィーン国立音大教授K.ラゴスニック、A.ピェルリ各氏に師事。 ヨーロッパ・クラシックギターコンクール第2位。山陰ギターコンクール第1位。長崎ギターコンクール第1位。名古屋ギターコンクール第2位。全国各地13か所、ロンドン、パリ、ポルトガルにて通算25回のソロリサイタルを開催する。 Fl.赤木りえ、M.グローウェル、Vn.大谷康子、会田桃子、G.レオナルド・ブラボー、Jazz Pf.石井彰、Vo.中孝介各氏と共演。クラシック~ポピュラーまでボーダーレスに活躍する。1st CD「ANO ZERO」2ndCDブラジル音楽作品集「Stone Flower」をリリース。みやまコンセール協力演奏家。現在、鹿児島市内の教室にて後進の指導にもあたる。地元のテレビ局をはじめ、日本テレビ、NHKなどに出演。鹿児島を拠点にしながらGGサロンコンサートに数回に渡り出演、現代ギター、CDジャーナル、ザ・フルートなど音楽専門誌にも多数記事が掲載される。
2015年1月24日土曜日
芸術と音楽の狭間に。
この写真は先日の長崎でのリサイタル後、奇才山下和仁さんのご両親が稲佐山展望台に連れて行って下さったものです。
山下和仁さんとは小学生の頃から(ご本人は大学生くらいだったかな?)、お父様は十代の頃から知っているので、和仁さんや私の子供時代の懐かしいお話しをしみじみと語り合いました。
本当は2014年回想のブログに入れたかったのですが、そのままになっていおり、どうしてもこの事を記しておきかったのです。
山下亨先生が、ふとおっしゃいました。「貴女はとても個性的で感受性の鋭い人だと思うのに、それをどうしてもっとギターで表現しないの?」と。
意外な言葉に驚きながらも、ここ十数年の間自分自身が悶々としていたことを、ズバリと言い当てられましたので、長年の肩の荷が下り、開口一番に「あ~良かった。私のやってきたことは間違いではなかったんですね。」と安堵したのです。
そうしたら奥様が、優しい眼差しで背中をさすってくださいました。
海外では個性(奇をてらうと言う事ではありません。)があるほうが評価されます。日本では尖った部分があるより額縁に収まるような無難な演奏のほうが好かれます。
帰国して以来、周りの声に合わせて過ぎてしまい、本来の表現が削ぎ落とされていってしまったということなんですね。
時折、子供の頃の演奏を聴きたくなるのは本来持っている自分の本質を忘れないようにしているのかもしれません。