6才よりクラシックギターを始め、高校2年在学中に初のソロリサイタルを開催。パリ・エコール・ノルマル音楽院ギター科演奏課程修了。ウィーン国立音大教授K.ラゴスニック、A.ピェルリ各氏に師事。 ヨーロッパ・クラシックギターコンクール第2位。山陰ギターコンクール第1位。長崎ギターコンクール第1位。名古屋ギターコンクール第2位。全国各地13か所、ロンドン、パリ、ポルトガルにて通算25回のソロリサイタルを開催する。 Fl.赤木りえ、M.グローウェル、Vn.大谷康子、会田桃子、G.レオナルド・ブラボー、Jazz Pf.石井彰、Vo.中孝介各氏と共演。クラシック~ポピュラーまでボーダーレスに活躍する。1st CD「ANO ZERO」2ndCDブラジル音楽作品集「Stone Flower」をリリース。みやまコンセール協力演奏家。現在、鹿児島市内の教室にて後進の指導にもあたる。地元のテレビ局をはじめ、日本テレビ、NHKなどに出演。鹿児島を拠点にしながらGGサロンコンサートに数回に渡り出演、現代ギター、CDジャーナル、ザ・フルートなど音楽専門誌にも多数記事が掲載される。
2016年8月12日金曜日
無事終了しました!!
今日は市民アートギャラリー・ランチタイムコンサートに初めて私の生徒たちが出演しました。
小学6年生、中学1年生、大学1年生に私が入り、ガールズ・カルテットで演奏致しました。(私が入るとガールズじゃないのは許してお願い。)
30分という持ち時間の中で、いかに有意義に企画するかを練りました。
ブラジル音楽は大きく分けて
・先住民であるインディオのわらべ歌や民謡
・植民地時代にヨーロッパ移民が持ち込んだクラシック音楽
・アフリカのリズム
この3つが核になって融合して出来た音楽です。そしてブラジル音楽の歌(心)のキーワード、「サウダージ」この言葉は郷愁とか、懐かしく想う気持ち、残してきたものに対しての哀愁、と近い言葉は言い表せますが、実はブラジルの歴史や音楽を研究すればするほど、それに適した日本語は見つかりません。
ただ、教員でいらっしゃる親御さんの関係で奄美大島の小学校で3年間シマ唄を習った事のある生徒さんに試しに歌ってもらったところ、何か言葉に言い表せない神聖なものを感じました。そしてこの「サウダージ」の心と少し共通しているものがあるのではないか?そんな気持ちになって、ブラジル音楽のプログラムに入れてみたのでした。
想像した通り、何の違和感もなく自然に溶け込んでいて、反響も良く、長い年月をかけて大航海の旅から帰ってきたような気持になりました。
サンシンがないと歌えないとか、ギターで新しいシマ唄を、という声が沢山ありましたが、私はあえてアカペラで歌うことを彼女に勧めました。
それは正解でした。
奄美の出身らしきおじいちゃんが「今はシマ歌が商業的になってきていて少し寂しい。何の伴奏もなく歌った子供のシマ唄が本当に良かった。昔は全部揃うことなんて無くて歌っていたわけだから。」そうおっしゃっていました。
プログラムは、モーツァルトの魔笛の主題による変奏曲~カーニバルの朝~朝花節(奄美のシマ唄)~チコ・チコ・ノ・フバーと植民地時代にブラジルへ渡ったクラシック音楽(選曲はイメージです。)から始まり、クラシックとアフリカのリズムが融合した時期の音楽(サンバ・カンサオン)、日本のサウダージ、最後に子供たちの雰囲気に合う楽し気な、まさにモーツァルトとアフリカのリズムが融合していると言えるような曲で締めくくりました。
短い持ち時間の中で、ブラジル音楽の歴史を一通り知って頂き、シマ唄を歌ってもらうことで、皆さんに分かりやすくサウダージを違う形で表現してみた、そんな企画でした。