2016年8月4日木曜日

ファドのリズム。


それからこの事も記しておこう。リスボンのとある会員制のちょっとリッチなファドハウスで、ファドの女王、アマリア・ロドリゲスの伴奏をしていたという楽団の方達の演奏を聴いたときのこと。

その時のファディスタもやはり実力派という感じの方でした。

歌も良かったけれども、驚いたのはその楽団の方たちの独特のリズムやタイム感覚。リスポンのファドは大抵2拍子なのだけれど、その引きずるような2拍子の中にも様々なリズムが融合して成り立っているような何とも形容し難いものでした。

アフリカの8分の6拍子のようなリズムも入っていたような気もするし、或いはブラジル発の混血のリズムも何もかも入っていたような気がします。

これは私が15年ほど前に生まれて初めて、アマリア・ロドリゲスのレコードを大音量で聴かせてもらったあのリズムを思い出させ、他のどのファドの音源にもないものでした。